逃亡者

警察署にて

俺はそのまま警察署に連れていかれた。
だが取り調べ等も何も受けること無く、拘留室でも牢でもなく、何もかも全て揃っている部屋に連れていかれた。
そして俺はおいてあったテレビを付けて見る。

・・・おお、どこの番組も俺の事ばかり放映している。

クラスのみんなにインタビューもしてるし。

お、耕太も出てるじゃねえか。
あいつ

「まさか、大崎君が宮瀬を殺すなんて信じられません。あいつにも何かあったんでしょうかね。」

俺は思わず笑ってしまう。
ホント耕太は口下手だな〜

携帯も取られてないし、メールして見るか!

「耕太、俺は宮瀬の事を殺してないからな警察とかメディアなんかに騙されるなよ。」

・・・送信っと

さあてどう返信がくるかな。
「時間も22時近いし、何故かベットもあるからもう寝よう。」

そして俺は電気とテレビを消し、深い眠りについた。



その頃本部長は机を叩き激怒していた。

・・・何なんだこのあっけなさは?やはりたった一人の少年が日本の警察から逃げるのには無理があったか・・・。

その時、署の警察官が入って来た。

「失礼します。大崎の件ですが明日の正午、千葉少年院に護送すると言うことでよろしいでしょうか。」

終わったことはしかたない、本部長は口走った。

「わかった、だが護送する必要性はない、パト一台で十分だ。」

「かしこまりました。」

警察官もそうして部屋を出ていった。

私が本部長である間はもうこのような大きな事件は起こらないだろう。


本部長は深いため息をついた。
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