逃亡者
「これは!。」

昔の記憶が蘇ってきた。

「ウ〜ウ〜ファンファンファンファン」

パトカーが何台も来て、僕らの回りを取り囲む、ほんの一年前の出来事だ。
俺はバスに乗っていた。
途中で乗客は全て降り、乗っていたのは俺一人だった。
そして橋の上で反対側から来たバスとすれ違う時だった、そこで双方のバスは接触した、俺の乗っていたバスは俺と運転手だけだったから橋の上で何とか止まった。
だが反対側から来たバスはだいぶ乗客が乗っていた。
スリップして、橋の下に転落したのだ、俺と運転手はその光景を息を飲んで見つめていた。
そして転落したバスは無残に大破し唯一わかるものは飛び散る血と肉片だった・・・。

そう「血」だこの匂いは「血」だ。

その事が分かった時俺は脚の震えが止まらなかった。
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