永遠
「つか、何で海!?」




「亮と電話してる間に来てたっ」





「何だよそれ、よくこんな所まで来れるよな。」





「自分でもよく分かんない。もっとゆっくり来ても良かったのに。何でそんなに急いできたの?」




「何でだろうなっ!俺も分かんねえ・・・」






一瞬だけど、この先の事が頭から離れた。
話してると不思議だな。
何もかも忘れてしまう。


今になって思うけど、あたしが何もかもを忘れられたのは
亮と話していたからだと思う。


普通の人と話していても、忘れられなかったと思う。


今のあたしはすれ違う人、皆に『将来』って文字が書かれている様な気がして
落ち着けない。




「・・・・あたしねえっ」





「うん」




「高校には行かないんだっ!」



「・・・・」




「だから、皆に責められている気がして・・・」




「分かる。俺もいかねえから。」




「え!?亮も行かないの?」




< 11 / 35 >

この作品をシェア

pagetop