永遠
洗面所に向かって鏡を見た。



「ひっど・・・」




本当に酷い顔だった。
目の周りは赤くて腫れていた。




目の周りはジンジンと痛む。




そうだ・・・。
剃刀・・・。




とんでもない事を考え出したあたしはどうかしてた。





新しい剃刀を取り出してその剃刀をしばらく眺めていた。
これで手首を切れば、あたしの気持ちも少しは晴れるかもしれない。

もしかしたらこの苦しみから解放されるかもしれない。





風呂場で水を流しながら剃刀を手首に押し当てた。
押し当てただけで凄く痛かった。

気持ちが晴れるどころか、どんどん自分を追い込んでいくだけに思えてくる。

こんな事していて、あたしは本当に正しいのか?




次第に血が出てきた。
もっと強く押し当てると血はどんどん出てくる。




「ったい・・・」



押し当てるのをやめても血は止まらなかった。





「香織居るの・・・?」




あたしより2つ上の姉が洗面所に来た。



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