永遠
「高校、面白いの?」




「まあ、面白い時もあるよ。しんどい時もあるけど。あたしは行って


良かったって思ってる。だって、行ってなきゃ将来後悔しても遅いし」






姉の言葉で高校には行かないという気持ちが少し
揺らいだ気がした。




「香織ー!!香織ー!ちょっと来なさい!」



「・・・ほら!行ってきな。」





「・・・誰・・?」



そこには知らない女の人が立っていた。




「家庭教師の、知佳さんよ。」




「あたし・・・高校はっ・・・・」




「まあ、お母さん、堅苦しい挨拶は後にして、早く勉強させないと!」




知佳さんは優しく微笑むと




「部屋に行こうか。」




あたしは納得の行かない顔で自分の部屋へ案内した。




「可愛らしい部屋ね。お母さんから、事情は聞いてるわ・・」




「あたし、本当に高校行かないですけど・・・」


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