星より高く飛ぶ竜
旅立ちの歌
もうどれくらい走っただろう。僕は息が上がって、心臓の鼓動が頭にまっすぐ届いてくる。膝が笑っている。
真夜中だった。草原の一本道を、ゆっくりと歩く。
港街まで、もうちょっと。肩に背負ったウサギが二羽。もう死んでいるけれど、まだ生暖かい感触が伝わってくる。
毎回思うけど、僕は狩りは好きではない。というか、そもそも仕事が好きではない。
僕のお気に入りは、首にぶら下げている翡翠の勾玉。
なんでも、竜の居場所から盗み出したという、いわくつきの代物だ。
でも、おばあちゃんは嘘つきだから、そこらへんの川原にあった翡翠で作ったんだろう。
本物だったら、それこそ売り払って死ぬまで働かなくてもいいくらいの財産が手に入るし。
真夜中だった。草原の一本道を、ゆっくりと歩く。
港街まで、もうちょっと。肩に背負ったウサギが二羽。もう死んでいるけれど、まだ生暖かい感触が伝わってくる。
毎回思うけど、僕は狩りは好きではない。というか、そもそも仕事が好きではない。
僕のお気に入りは、首にぶら下げている翡翠の勾玉。
なんでも、竜の居場所から盗み出したという、いわくつきの代物だ。
でも、おばあちゃんは嘘つきだから、そこらへんの川原にあった翡翠で作ったんだろう。
本物だったら、それこそ売り払って死ぬまで働かなくてもいいくらいの財産が手に入るし。