*桜恋*
私たちはそのまま何分か見つめ合った。


久しぶりに昂汰の顔を近くで見た…


もう昔みたいな昂汰じゃない。


顔つきも男らしくなって、小さかったころの面影すらない…。


背だって、いつの間にか私を追い抜かしてるし…


ボーっとしていると、昂汰の唇がななせの唇に近づく。


「っちょ!?」

ななせは慌ててしゃがんだ。


「あっ、ちょ、ななせ!」


ななせは昂汰から逃げるようにして、屋上を走り去った。


ど、


ドキドキした―・・・ッ

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