*桜恋*
昂汰の顔がななせに近づく。


息が耳にふぅっ、とかかった


 ―――ひゃっ//!?


ななせは寝ているふりを、し続けた。


 ―――こんな状況で起きてるなんて言えないよッ


昂汰の唇が、ななせの耳元でうごいた。




 「起きろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」
 「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」



耳元で、大声で怒鳴られた。

 
鼓膜が破れるかと思ったななせ。


ななせはベッドから飛び起きた。


 「起きてるなら言えよ!!!」

 
昂汰は、胸を押さえて、


驚いた顔でななせを見ていた。


 「バカ!!!!!!!!!!」


 「だって、・・御前全然起きないし…」


ななせはむぅっと頬を膨れさせながら、


タンスをゴソゴソあさっている。


 「・・・」
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