光のカケラ





あたしは自分の部屋で泣いた。



大声出して泣いた。



誰もいないこの家には、あたしの泣き声だけが響き渡る。



今までのは嘘?



パパがいないのにママも
いなくなったらあたしは誰に頼ればいいの?



ママに久しぶりに会えたのに、
ママはあたしを愛してくれなかった。



じゃあママは、あたしに嘘の愛を注いでたの?



ママは前からあたしが嫌いだったの?



あたしは振るえる手で、昴に電話した。



昴の声を聞いて落ち着きたかったよ。



でも昴は出なかった。



あたしは部屋で震えた。



ずっとドアに寄りかかって体育座り。



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