光のカケラ
「…綺、起きろー!!遅刻すんぞー」
お兄の声だ。
前みたいにママが起こしてくれたらな…。
「…お兄、今日学校行かない。」
恋「…具合悪いのか?」
「頭いたいから寝てる」
「…入っていいか?」
「…うん」
あたしは布団顔をうずくめたままお兄を1度も見なかった。
見れなかった…。
「…大丈夫か?」
「…うん。お兄はたまり場行って来ていいよ。
あたし、大丈夫だから」
全然大丈夫なんかじゃない。
「…お粥、作って置いてくな」
「…ありがとう」
お兄は部屋を出た。
そしてハルにメールした。
[今日学校休むね]
しばらくして返事が帰ってきた
[…風邪?大丈夫?お大事にね]
あたしは携帯の電源を切りまた
目をつむった。