りんごを剥く手
あなたが側にいることが、
安らぎになったのは
いつからなんだろう。
考えなくたって
思えばわかること。
そう、きっと最初から。
誰ともわからず
話して、あなたが笑いかけた
そのときから。
目をキツく瞑っても、
私があなたを
見つめていても、
あなたは変わらず
私に反応をくれた。
それは
たいてい相づちが多くて、
あなたのことを
知る機会が
無かったくらいだったね。
でも不思議と
不快じゃなかったよ。
...少し寂しかったけど。
きっとあなたなりの
優しさだって今ならわかるよ。だからいいんだ。