りんごを剥く手



次に来たとき、
夏帆さんは一人で来た。


姿が見えたとき
私は思わず身構えた。

彼女にとっては
私なんか眼中にも
止めてなかっただろうけど、
私にとっては
敵だった。
それもまだどの敵とも
戦っていないのに
ラスボスだった。


凄く優しい人だと
わかっていても、
ううん。
わかってるからこそ
凄く警戒した。

そもそも
あなたが選んだ人、
悪い人な訳がないよね。



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