りんごを剥く手


夏帆さんは微笑んだ。
その姿は、
あなたに似てた、
夏帆さんのなかに
あなたを見た。


そしたら
夏帆さんのこと
めちゃくちゃ嫌いって
思うくせに、
ドキッとした。


重症、重症だよ。


あなたは私に入り過ぎだよ。
私はあなたの中に
触れることすら、
かなわないのに。




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