りんごを剥く手



あなたが
雪の降る日、
いつものように
やってきた。


「りんご、食べる??」



「うん..」


今日こそ聞いてやる。
そう思ってた。
外では雪が舞う。
桜と似てた。

あぁ、最初に会った日、
やっぱり
名前を聞いて
おくべきだったの。


お兄ちゃんなんて
言わせなければ良かった。




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