りんごを剥く手


食べ終えて
あなたをみる。


優しい顔。
一日だって
想像しなかった日はない。



「私、あなたが好き。」


「ん。知ってる。」


「だから、
絶対幸せになってね。
私、私....
あなたに幸せをたくさん
もらったから。」

幸せなまま
サヨナラできるんだよ。


「俺も、冬希とあえて
楽しかったよ。
幸せだったよ。
...明日も来るから。」



「うん。」



にこやかに笑えてたと思う。
だって嘘じゃないから。
全部全部本気だから。
明日会えるって
私は信じて
寝るだけなんだから。


「おやすみ」



「ん、おやすみ」



サヨナラ.....


私はキツく目を閉じた。




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