もしも願いが叶うなら


あたし達はしばらく走って
結局ファミレスに入った。
2人の食べたいものが
確実にあるからだ。


あたしはハンバーグを食べ終え
コーヒーを飲んでいて
悠くんはパフェを食べている。


「やっぱ甘いものは最高だな」

すごく幸せそうに食べている。

「ほんとに好きだね〜。」

「おう。幸と結婚したのだって、あいつのケーキが美味かったからだぞ。」

「そうなの!?」

「まぁ嘘だけど。」

あたしが驚いたのを確認してから
悠くんは得意気に言った。

あたしは舌打ちをした。

「反抗期〜?」

悠くんはちょっと焦って言った。

「てか、じゃー何で好きになったの?」

「え〜?それは企業秘密だよ。」

「あんたサラリーマンじゃないだろ。教えてよ〜」

隠されると気になるのが乙女心だ。
お母さんからは聞いたことあるけど
悠くんの話は聞いたことなかったから余計に。

「女子高生がおっさんに恋話されて楽しいの?」

どうしても言いたくないのか、
ちょっとふざけて悠くんは言った。

「うん。何で隠すの?恥ずかしいの?」

絶対に聞き出してやる!
と意地になってあたしは突っ込んだ。




「...そろそろさっちゃんにも、本当の話をする時が来たのかな。」

急に真剣な顔をして悠くんが言った。

「えっ?何!?なんかあるの?」

まさかの展開にあたしは焦った


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