私は嘘で出来ている。
大学で有本君を見かけたと思ったら、視線の先には京也がいた。


よそ見をしない、定規で引いたような真っすぐな視線。


痛いほどの、その想い。


私の方に向けばいいのに。


そう思ったら、有本君がこっちを見た。


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