私は嘘で出来ている。
7
見上げると、まだ青い色を残した空に浮かんでいた月と視線が合った。
存在を思い出したのは何年振りだろう。
右へ行っても左へ行っても、彼の監視下を逃れることは出来ない。
月が嘲笑った。
まるで全ての答えを知っているかのように。
存在を思い出したのは何年振りだろう。
右へ行っても左へ行っても、彼の監視下を逃れることは出来ない。
月が嘲笑った。
まるで全ての答えを知っているかのように。