私は嘘で出来ている。
「先生。僕、性転換しようと思うんです」


新菜がティッシュを二、三枚箱から引き出した。


「そう…」


ニコニコ顔の先生が、少し困った顔をした。


「神様から貰った体を傷付けるということには賛成出来ないわねぇ」


いいぞ、先生。


自分の心が汚れているのが分かった。


でも、加勢せずにはいられなかった。


君を失わずに済む最終手段。


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