私は嘘で出来ている。
ERINAさんは張り切った様子で新菜ちゃんをドレッサーの前に座らせる。


「さて…女装はよくやってるのよね。どうする?メイクは自分でしたい?」


「いえ…今日はお願いします。どんなメイクがお店に合うのか分からないんで」


「そうね、賢明な判断だわ」


そう言って彼女は化粧水をコットンに含ませる。


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