私は嘘で出来ている。
帰り道、私の好きな雑貨屋の前を通った。


「ね、ここ見てもいい?」


「あ!私も前から入ってみたかったの」


店に入ると、新菜ちゃんが早速飾ってあった花柄のストールを首に巻いた。


「それ、似合ってる」


「どうしよう、買っちゃおうかな」


「買っちゃえ!お店のドレスにもきっと合うよ」


「ガァ子ちゃんは?」


「私はピアス見てくるから、レジ行ってて」


< 53 / 210 >

この作品をシェア

pagetop