私は嘘で出来ている。
「…で、本当はどうなの」


「…ゲイよ。分かりきったこと聞かないでよ、もう」


分からなかったから聞いたのに。


じゃあ、今からこの部屋で何かが起こる可能性もないわけだ。


アホらし。


微塵でも考えた自分が恥ずかしかった。


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