私は嘘で出来ている。
5
「別れようか」
口から微かに零れた。
「…は?なんで?」
夕方のオープンカフェは混み合い、通りにも帰宅する人々が流れていたが、空気に紛れた私の声は京也にしっかり届いていた。
『全身嘘になっちゃうわよ』
そうならないように、踏み出す為だった。
口から微かに零れた。
「…は?なんで?」
夕方のオープンカフェは混み合い、通りにも帰宅する人々が流れていたが、空気に紛れた私の声は京也にしっかり届いていた。
『全身嘘になっちゃうわよ』
そうならないように、踏み出す為だった。