私は嘘で出来ている。
「新菜ちゃん、やるねぇ」


「努力が評価されたってのが気に入ったわ」


自分の言葉にそれぞれ頷くユラさんと菫さん。


「でも、なんだか実感無いんです」


新菜が頬に手を当てた。


「頑張ってたんだから、貰えて当然だと思うよ」


「ガァ子ちゃんの言うとおりよ。素直に喜びなさい」


「そうそう。見てる人はちゃんと見てくれてるんだから、このまま堂々頑張りなよ」


自信に満ち溢れた二人が新菜を嗾ける。


女医って皆、こんなに迫力あるのかな。


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