赤い糸
出逢い・・・

 今日は世間で言うクリスマスイブの朝だ。

 俺には彼女も居ないのので、今日気晴らしに散歩にでも出かけることにした。
 あてもなく行くので、何があるか、少しドキドキしながら出かけた。

 クリスマス一色の町で、俺は服を扱っている店の前のガラスの窓を見た。そしたら何かに導かれるようにある物に目が行った。俺はすぐに店に入ってお目当ての物を買った。これはサンタさんが俺のためにと飾っておいてくれたのかなぁと思った。人通りの多い所を歩いていたので、今度はもう少し人がいない場所に行こうと思い、あまり人がいない場所に移った。

 少し歩いていると目の前に公園があった。俺は「こんな所に公園があったのかよ」と思いながらも少しワクワク感が出てきた。

 公園を見渡していると、ベンチに座って、深刻そうな顔の女性がいた。心配症な俺は彼女に勇気を持って話しかけた。

 「・・・大丈夫?」彼女は深刻そうな顔で俺の顔を見た。それでも俺は「何か深刻そうな顔だぜ、何か困ってるなら話してくれよ。」

これが、俺と彼女の最初の出逢いだった。・・・・
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