はつ恋

岬と二人で

日曜日光太に連れられて、岬がお見舞いに来てくれた。

岬は中々病室に入れないでいる。

光太に背中を押され岬が私の前に来た。


｢亜子ごめん。私どうかしてた。光太を好きな気持ちと亜子は関係ないのに、嫉妬してあんなひどい事言っちゃった。｣


光太は何か飲み物買って来ると出て言った。


｢岬の気持ちに気づかずに私の方こそごめんね。｣


｢亜子は何も悪くないよ。光太の亜子に対する思いが羨ましかった。それに足立も亜子の事好きみたいだったから、よけいに悔しくて何でみんな亜子なの？と思った。｣


｢あのね。佳祐は私の初恋の人なの。７年もずっと思い続けた人。漸く出会えた。光太には私一杯ひどい事しちゃった。｣


｢光太から亜子と足立の事聞いたよ。光太亜子はﾊﾞｶだって言ってた。俺の方が足立よりいい男なのにな。でも俺じゃ駄目みたいだからなって、光太泣いてた。｣

｢光太の気持ちは痛いほど分かる。でも私は佳祐でないと駄目だから、岬勝手なお願いたけど光太のそばにいてやってほしい。｣


｢私はそうしたいけど光太が嫌がるよ。｣


｢そんなことないよ。岬の気持ち光太は分かってるから大丈夫だよ。｣


二人で楽しそうに話してると光太が戻って来た。



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