はつ恋

二人で

私は自分の部屋で佳祐の帰りを待った。


佳祐が帰って来たのはもう20時近かった。


「佳祐シチューあるけど食べる?」


「あまり食欲ないが食べるよ。亜子が作ったのか?」

「そうだよ。味はどうかな?今持って来るね。」


私は二階へ下り、シチューを暖めて佳祐のいる部屋へ持っていった。


「始めて作ったにしてはまぁまぁかな。」


「ここ最近お母さんに教えてもらってるの。だって佳祐のお嫁さんになるのに、何も出来ないなんて嫌だから。」



「亜子ありがとうな。その気持ちだけで十分だから。」


自分から佳祐のお嫁さんなんて言ってしまい、凄く恥ずかしい。


だけど私の本当の気持ちだから。


「私新井先生には好きな人がいるって断るから。」


「一人で新井のとこ行くつもりだろう。それは絶対駄目だから。」


「どうして?」


「だから新井先生も一人の男だから、亜子一人では行かせれない。俺も一緒に行く。」



「それは駄目だよ。佳祐と一緒にいったら、付き合ってるのばれてしまう。」


「もういいばれても。」


駄目だよ。そんな事したら、きっと佳祐この学校にいれなくなる。そんなの嫌。



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