はつ恋
「亜子は自分の事何も分かってないからな。まぁそこがいいんだけど。」 と笑う。


「佳祐何で笑うの? 」


「亜子が可愛いから、他の男の前ではそんな顔したら駄目だから。」


そんな顔ってどんな顔?


佳祐の顔を覗き込む。


「だからそう言う顔したら駄目。」


佳祐に抱き締められ、佳祐の唇が私の唇に触れ、いつもの佳祐じゃなくて、凄い力で押し倒された。


「佳祐。」と声に出そうとするとその唇は佳祐の唇で塞がれる。


「亜子亜子。」と佳祐が何回も私の名前を呼ぶ。


もう言葉なんていらない。

「佳祐愛してる。」


「亜子もう何処へも行くな。ずっと俺のそばにいてくれ。」


私たちは何度も確かめるように愛し合った。


佳祐ごめんね。もう迷ったりしないからずっと一緒だから。



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