はつ恋
私たちは手を繋いだまま診察室へ入った。


仲村先生はにこって笑って、「おめでとう今3ヶ月になるところよ。」


私たちは顔を見合わせた。

「もちろん産むわよね?」


私は慌て仲村先生を見て、はいと答えた。


「佳祐君は?」


「それは産んでほしいけど亜子の体が心配で。」


「何を心配してるの?学校の事?」


「それもあるけど、亜子赤ちゃん産んだらこれから先何もやれなくなるし、ホント俺って駄目だな。」


「佳祐それは違うよ。私は佳祐のお嫁さんになりたい。私の夢は佳祐の奥さんになってたくさん子供産んで、それが私の幸せだから。

でもそんな事ばかり、思ってるのが恥ずかしくて。」

仲村先生が微笑んでいる。

「亜子ちゃんはもうお母さんの顔をしてる。大丈夫たよ佳祐君。」


「亜子いいのか?」


「いいに決まってるよ。私佳祐の奥さんなんだからね。」


佳祐と抱き合う。


仲村先生に続きは家に帰ってからにしてね。と言われた。



< 233 / 249 >

この作品をシェア

pagetop