はつ恋
私の口は驚きのあまり開いたままになっていた。



あれから随分たったように思う。だけど佳祐は昔のまま身長は少し伸びたのかな?面影は変わらない。



とても綺麗な顔立ち優しい笑顔。



多分佳祐は私の事に気付いていないだろう。



私は佳祐を見ている事が出来ず下を向いたままになった。



担任が黒板に足立佳祐と自分の名前を書いている。



「嫌だよ。こんな形で出会いたくなかったよ。」



私が下を向いたままいると、佳祐が「君名前はなんと言うの?気分が悪いのか?」


私が答えられずにいると、隣の光太が「亜子大丈夫か?顔色悪いぞ。」



名前を呼ぶなと思っていると、佳祐が「亜子なのか?」と聞いて来た。



私は顔を合わせたくなくて「違う。」と小さな声で言った。



でも佳祐は名簿を見ながらみんなの名前と顔を覚えてたいと言った。



私の名前を呼んだ時私は佳祐と目を合わさないようにした。



< 7 / 249 >

この作品をシェア

pagetop