はつ恋
下駄箱の所で岬に会う。「相変わらずラブラブだね。」

そう見えるよね。二人で手を繋いだままなんだから。

光太は笑顔で岬に言った。「俺の亜子への愛は不滅だからな。」


岬に向かいピースサインをして、私を見て「なっ!」と言った。


光太はまだ私の手を離さない。手を繋いだまま教室に入る。


みんなが見る。光太は嬉しそうにみんなに笑顔を向ける。


私と二人切りの時絶対見せない笑顔だ。


光太が私の手を離す。真っ赤になった私の手。私は慌ててその手を隠した。


佳祐が入って来たから、見られたくなかった。


朝のホームルームが始まった。佳祐が私を見る。


学級委員このプリントを別けてと私に渡す。


佳祐に見られてしまった。光太に力一杯握られ真っ赤になった右手。


「森島手どうしたんだ。」


「あっさっきドアに挟んでしまって。」


光太が佳祐を睨む。


佳祐は光太の強い視線になんか感じたようだ。「気をつけろよ。」



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