ずっと一緒だよ。
3月8日。
ねぇ、結衣。
結衣の家は、本当に可愛いね。
白色の壁、茶色のドアがついたお城みたいな家。
結衣みたいに可愛い。 ふふ。
家を見ただけで、君を思い出しちゃう僕って、少しおかしいのかな。
僕は、結衣の家のインターホンを押した。
躊躇ったり、迷うことなんて、何もないよ。
だって、僕の結衣の家だもん。結衣の物は、僕の物だから。
『はーい』
インターホンと、ドア越しに、君の声と足音が聞こえたよ。
ガチャ
『やあ、結衣。会いに来たよ』
『いやぁッ!もう付き纏わないでよっ!!』
バタン!
・・・結衣、何で?
付き纏う? 僕が? 結衣に?
・・・僕、すごく悲しいよ?
今日はもう、悲しくて疲れたから、家に帰るね。
また来るから。
ね、結衣。