涙のバレンタイン〜葵side〜





コートで隠れていた美歌の腕。

三角巾で固定されているのが見えた。


「なぁ、腕どうした?」

大丈夫なのかよ。

「日曜日の部活で肩やっちゃって」

美歌は笑顔だった。

きっと痛かっただろ?

俺に心配かけさせないように

無理に笑ってる気がした。


「あんま無理すんなよ」

無理しないでくれよ・・・

「はい、ありがとうございます」


「ん、じゃぁな」


美歌・・・ありがとう。


今までありがとな。






< 75 / 105 >

この作品をシェア

pagetop