涙のバレンタイン〜葵side〜
コートで隠れていた美歌の腕。
三角巾で固定されているのが見えた。
「なぁ、腕どうした?」
大丈夫なのかよ。
「日曜日の部活で肩やっちゃって」
美歌は笑顔だった。
きっと痛かっただろ?
俺に心配かけさせないように
無理に笑ってる気がした。
「あんま無理すんなよ」
無理しないでくれよ・・・
「はい、ありがとうございます」
「ん、じゃぁな」
美歌・・・ありがとう。
今までありがとな。