Star Dust ~星のカケラ~
「ハーブティー。飲んだら落ち着くだろう」


「あ、ありがとうございます」


熱いカップを受け取るとそっと口元に近づける。


甘い香りが私を包み込む。


「おいしい」


「飲み終わる頃には体も温まってくるだろうから」


言った通り一口二口飲むほど体が芯から温まってきた。


「大丈夫。絶対帰してやるから」


「は…い」


どうしよう。

心臓がドキドキいってる。


そんな綺麗な顔で見つめられたら……


カップの中身が空になると同時に瞼が落ちてきて、視界がゆれ始めた。


「ユズ?」


肩に感じた微かな重み。視線を落とすと、コクンとユズが寝息をたてていた


その手からそっとカップを取り、サイドテーブルに置き、ベッドに寝かせると、静かに扉を閉め、部屋を後にした。

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