Star Dust ~星のカケラ~

Détermination ~決意~

「今は、自分の体のことだけを考えろ。幸い、魔物の活動は落ち着きを見せている。ユズの体力が戻るまでに出立の手筈を整えるから」


天使としてちゃんと役目を果たせるんだろうか…?



グランマのリリア国物語ではかなり危険な旅として書かれている。



いつか役に立つから。もしかしたらあの言葉の意味は…


前王の天使 蜜柑は…



不安と疑問と僅かな確信が交錯する。




その思いは温かい雫となって、私から零れ落ちた



「ユズ?」


「…っふ…ぇ」


心の声は言葉にならないほど、不確かで




「っ…大丈夫だ。……守ってやる」



唇が何かに触れたと思うと、あの時と同じ銀色のマントに優しく包まれていた




「っふぁ」



「異世界からきたユズにこの国のことに巻き込むんだ。……この国を守るものとして必ずお前を守ってやる」





義務のように言われた台詞が胸を刺した理由(わけ)はこのときはまだわからなかった





< 37 / 54 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop