Star Dust ~星のカケラ~
「ここ?一応離宮の1つ。こっちも質問していい?君どこから来たの?」


「柚子と言います。どこから来た?って聞かれると私自身まだ整理ができていないんですが」


必死に言葉を繕う。出来るだけ、丁寧な言葉遣いを……


「いいよ。そんな畏まらなくて。公の場ならまだしも普段そんな風に言われると背中がかゆくなるんだ。わからないか。……じゃあ、質問変えるけど、どんなところにいたの?」


「は、はい。日本という国で……」


自分が住んでいた町のこと、学校のことなどをいろいろ話をした。


混乱しているせいか所々話が飛んだりしたけれど、二人は真剣に聞いてくれた。


「魔法がないところか。何か想像つかないな」


話を聞き終えたシューが呟いた。窓の外で大きく何かの羽音がする。


「キャー」


思わず耳を塞いだ。


「大丈夫だよ。何もしないから。もう蝙蝠の時間か」


「らしいな」


時間の感覚がよくわからないけど、暗くなってきているのが確かだ。


「この部屋、今晩使っていいから。ユズのことは城の方に戻ってからにしよう。朝が早いからゆっくり休んで」


そう言うとシューとレイは柚子の部屋を後にした。


もう、何が何だかわからない。

早く、早く帰りたい。あの家へ。


グランマの元へ……


グランマ?何か知っていたの?


ううん。そんなことあるはずない。



じゃあ何でグランマの話の世界に私がいるの?



偶然?悪い夢なら覚めてほしい。



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