彼はぺっと
「沙羅………」

苦しさで目に涙を浮かべる沙羅を見て、
'手を繋ぎたい'
と思った。離したくない。


「はる…き??」

熱で赤い沙羅の顔にも負けないくらい赤い顔の俺。



気づいた。
俺は…


沙羅のことが



好きだ………

今までの胸の痛さはここから来ていたんだな…



無理やり起きて俺の顔を覗く沙羅を優しく…
壊れ物を触るみたいに優しく…


抱きしめた……





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