松本さんのハナシ。
(痛ったー…)
殴られる音と共に、頬に痛みがはしった。
やっぱり少女マンガみたいに、誰かが助けてくれるわけないですよね。
「…ぁ………」
とりまきさん達は怯えるような顔をして、私の後ろをみている。
ゆっくり振り向くと…、
「皐月くん。」
目の前には皐月くんの姿が。
「何やってんの?」
「いや、…その」
「手ぇ出すなって言わなかった?」
その声は酷く怒っているようです。
とりまきさん達はとても怯えています。
「あのさー」
皐月くんは、また何か冷たい言葉を言うんでしょうか。
とりまきさん達は鬱陶しかったですし、頬は痛いですけど、
何か…、
…可哀想。