あなたが探偵?私が助手?
「え?清香ちゃん知り合い!?」
向井さんが聞く。
「えぇ…まぁ…」
「どういう関係なんだ?」
少し、不機嫌に聞いてきた桐谷さん。何だよ~‥
「元カレ。」
美濃さんが言う。
向井さんは口をあんぐり開けて、桐谷さんは眉間にシワを寄せていた。
伍未ちゃんは笑っていた。(伍未ちゃんは私と美濃さんの関係を知っています。)
「は?」
桐谷さんの怒り、絶好調☆”
「誤解です。所長。彼は私の……」
「友達の、元カレ。」
美濃さんが言った。
「友達……?」
桐谷さんが更に眉間にシワをつくる。
「えぇ。」
にっこりと笑う美濃さん。
私は…この人が嫌い。
だって、この人は……
「そうだ。清香ちゃん。」
「なんですか?」
「三年前も言ったけど、ボクはもう“美濃”じゃなくて…“叶”だから。」
また、微笑む“叶さん”。
“美濃薫”
私の親友の、元カレだった人。
けど今は……
“叶薫”
この屋敷の主人の義理の息子だ。