あなたが探偵?私が助手?
「へぇ…用心深いのね…」
雅さんが艶やかな笑みを浮かべ、席を立つ。
桐谷さんの首に腕を回した。
「でも私…あなたになら調べられてもかまわないわ…♪」
桐谷さんの耳元で、言う。
なんだろ……
なんか、変な気持ち……
「ねぇ、夜の私も、調べてくれない…?」
どうして、
どうして桐谷さんは……
「ねぇ‥?」
桐谷さんが雅さんの腕を掴み、自分との距離を詰める。
わずか数㎝。
キス、できちゃう……
どうして?
なんで桐谷さんは……
「残念ですが、俺は貴方みたいに年を重ねていませんし、結婚願望が強い訳ではありません。お断りですね。」
「な、なんですって!?何でよ!」
断るんだろう……
普通の男ならしっぽ振って喜びやがるぞ。ドチクショウ。
色気あるって、
いーわな。
でも、桐谷さん、断るんだ……
なんでかな?
安心してる?私。
なんで………?
もしかして、私、桐谷さんの事……?