あなたが探偵?私が助手?




「席さん、ちょっと聞きたい事、あるんですけど…」


「えぇ、構いません。何でしょうか。」



桐谷さんと席さんが話してる。



「この屋敷で、何か事件か事故、どちらか起こった事はありませんか?」


「事件か事故……ですか…」



席さんの顔が曇る。



皆、席さんの答えを待っていた。



顔を見る限り、叶さんも知らない様で、真面目な顔をしていた。



恐らく、この屋敷では何かが起こったのは間違いない。



ドアの血痕が、それを物語っている。



今気付いたけど、
私が前の時に座ったイスにも血痕が付いている。



この屋敷で、一体何が起こったのか……



そして犯人は、何故この屋敷を選び、私達を集めたのか……



幾つもの『謎』と言う『鎖』が絡まる。



その『鎖』は、
解く事はできるのか……



由佳里をさらった犯人を、
必ずこの手で捕まえてみせるよ。



だから由佳里。
待ってて。



あの日守れなかった私が、
今度は守ってみせるから……



席さんが、ゆっくりと口を開く……













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