あなたが探偵?私が助手?




その後、
叶財閥の主人が別荘として、この屋敷を買ったらしい。



血は、
殺された者達のだ……



席さんが話し終えると、シーンと、静寂が広まった。



雨が、
いつの間にか強くなっていた……



メイドの仁子さんは、こんな時でも喋らない。



変な人……




「話を聞く限り、その事件と今回の事件とあまり関係なさそうだな。」


「そうね……」



雅さんと葉山さんが話す。



確かに、関係はなさそうだけど……



「いや、一つだけある。」



と、桐谷さんが言った。



「え!?あったか?」


向井さんが聞く。



同感だ。



すると桐谷さんは呆れた様にため息をついた。



「ハァ……コレだから“馬鹿”は嫌いなんだ。」



カチン



ちょい待て。
皆が皆、桐谷さんみたいな天才ではなかろうに。



「悪かったわね、馬鹿で。その馬鹿にもわかるように説明して下さい。」



桐谷さんを睨む。
ワザとトゲのある言い方をした。



「全くだ。少しは頭の回転を早く出来ないのか、クズ」



皆無。
この男に何を言っても無駄だ……!



「ひでぇ言われようだな。」


「俺は貴方方にも言っているんですよ?」



にこり



ヒィ!!
何その黒い微笑み!雅さん達、
凍ってるから!!



「僕は分かってるよ?桐谷君。」


「私も」



叶さんと伍未ちゃんが言う。



「さすがですね。そうです。共通点は……」





“男のセリフ”











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