あなたが探偵?私が助手?




「確かに、分からない。俺にはお前の気持ちなんか。」




だったら離してよ。



そう言おうとしたら……



「けど俺は、これ以上お前が傷ついた顔を見るのは嫌だし、見たくもない。ましてやお前が泣くのはもっと嫌だ。」


「…どういう意味よ」



掴まれている腕が熱い。



「これ以上、苦しむな。」



っ……



「“苦しむな”?ふざけないで!由香里は私なんかより苦しんだの!由香里を苦しめた私が笑ってこのまま生きるの!?そんなの……許されない!!私も、由香里と同じくらい苦しまなければいけないのよ!!」





由香里は、





私を恨んでるはず……




「由香里を殺した叶を殺して、私も死ぬ……」









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