たった一つの魔法
【その12…一生】


王様は勢いよく、
トトの置かれている
部屋に入りました。







そこには、
安らかな顔で
トトは眠っていました。








しかし、
もう二度と
笑顔を見ることも、
話すことも、
声を聞くことも
できません。







そこに居るトトは、
もう一生動くことのない
等身大の
人形のようでした。








王様の胸に、
何かが突き刺さりました。







もうトトに会えない…





もう二度と…








トトとの今までの
思い出が…








10年分の思い出が…








共に過ごした
思い出が、

胸いっぱいに
はじけました
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