たった一つの魔法
【その9…転落】
一人のしもべが、
王様の前で報告を
しました。
「王様。
天井を直しに、
屋根に上がったトトが
転落して
死んでしまいました」
その言葉に王様は
「そうか」
としか答えません。
「最後の別れのため、
トトを運んで
来ましょうか?」
さすがに10年以上共に
過ごしている召使いの
トトは、
家族よりも何よりも
いつも側で王様の世話
をしていたことは、
誰もが知っていました。
しかし、
そんなトトにも
王様は無関心でした。
「そうしなくてもよい。
代わりの召使いさえ
見つかれば、
好きに処分してよい」
ずっと
側に居たトトに対し、
王様はそんな言葉しか
出ませんでした
一人のしもべが、
王様の前で報告を
しました。
「王様。
天井を直しに、
屋根に上がったトトが
転落して
死んでしまいました」
その言葉に王様は
「そうか」
としか答えません。
「最後の別れのため、
トトを運んで
来ましょうか?」
さすがに10年以上共に
過ごしている召使いの
トトは、
家族よりも何よりも
いつも側で王様の世話
をしていたことは、
誰もが知っていました。
しかし、
そんなトトにも
王様は無関心でした。
「そうしなくてもよい。
代わりの召使いさえ
見つかれば、
好きに処分してよい」
ずっと
側に居たトトに対し、
王様はそんな言葉しか
出ませんでした