噂の彼の甘い罠†アイドルと秘密の同棲
「いただきまーす」

タツはにっこり笑うと、私の唇に軽くチュッとキスをした。







…へっ?









頭、真っ白。











体、ガチガチ。













「小春ちゃん?」

「…は、はいっ」

タツの声で我に返る。

「晴弥が、言ってたのがよくわかる。小春ちゃん…いじめたくなるなー」

い…いじめないで下さいぃ。

素敵なタツが、今のキスで

…すっかり野蛮人に見えるよぉ。





…晴弥。

その名前を聞いて

胸がギュッて痛んだ。

「う…。ごめんなさい」

タツの手を振り払い、自分の部屋に駆け込む。






…やだよぉ。

初キスだったのに。






タツと

…しちゃった。









アイドルとキスだよ?

嬉しい事じゃないの?









ありえないシチュエーションに、慣れない自分と

…タツにキスされた、自分の無防備さに

涙が出た。











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