噂の彼の甘い罠†アイドルと秘密の同棲
wana6
タツが帰りしばらくして。
部屋の扉が叩かれた。
「おい、ブー!飯~」
飯ぃ?
自分でチンしてよねぇ。
冷凍ご飯に、冷凍おかず。お母さんの料理がジップロックにたくさん入ってるんだからぁ~。
「晴弥、勝手に食べてよね」
「開けるぞ?」
カチャカチャとノブの音がする。
…鍵閉めてるもん。
開くわけない。
カチャ
「おい、大丈夫か?」
ぎゃっ!何で開いたのぉ?
晴弥に泣いた顔を見られたくなくて、慌てて机に突っ伏した。
「ブータン、何で機嫌わりーんだぁ?飯、作ったから食えば?」
ぷぅ~んと、いいにおい。
晴弥がもうご飯チンしてくれたの!?
バッと顔を上げると、晴弥の手にするトレーには、おにぎりとお味噌汁。簡単な炒めものがのっていた。