噂の彼の甘い罠†アイドルと秘密の同棲
部屋でウロウロしてる私を見て、さすがに晴弥もおかしく思ったみたい。

「ブータン、何か探してんの?」

「別にっ…。あ、あったぁ」




部屋の隅におかれたボディバッグ。

あれ目掛けて、飛びついた。





「…ブータン、何やってんだぁ?」


…あれぇ?

ないっ。

カバンの中には、誓約書らしきものはなかった。






「ちょっとぉ。どこやったの?あの紙っ」

「紙ぃ?…あぁ、あれな。うちの事務所で保管してっから」

「…はあぁっ!?」

「守らなかったら、損害賠償だから。この家は差し押さえ、家族はバラバラだ」

家族がバラバラ…。

こんな寂しい毎日が、本当にやってくるって事…?

家に帰っても、電気のついていない玄関。

静かな食卓で、一人ぼっちの寂しい食事…。

誰とも話さず、学校に行く。





「わかってるか?おまえの口には、オレの今後がかかってんだよ…。

とにかく、学校で余計な事はくれぐれも話すなよ」



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