再生
ひとまず休憩しようと、花壇の縁に俺とさとしは腰掛けた。

連なるようにして、同じクラスのやすあきとしんやも腰掛けた。

やすあきはハンドボール部でキーパー。体格がごつくて、お笑いキャラ。
しんやは帰宅部でひょろっとした普通の優しい印象。


話題は早くも女子の話。
「桜子ってかわいいよな〜」
しんやがぽつりと言う。
「そう?俺は別にだけど」やすあきが答える。

「何〜?女子の話か〜?気になる子でもいる?」俺は茶化した。

「そういや、やすあきとめちゃ仲良しの子いたじやん?あの子とはどうなってんの?」
さとしがやすあきに切り出す。

「あ〜、めぐみ?あいつとは一年から同じクラスで仲良くしてるよ〜」


めぐみとやすあきがよく話をしているのを俺とさとしはよく目撃していた。
めぐみはあまり普段は目立たないが、軽音楽部でボーカルをしている。

俺としては特に興味なかったが話にのった。
「俺も気になってた。彼氏彼女かってくらいによく2人で話してるよな〜」

やすあきはちょっと赤くなりながら、手を横に振っていた。
「ないって、それは」
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