溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
私の大学での勉強が忙しくなって、有二ぱぱのお店にもあまり顔を出さなくなった20歳…。

当然のように玄太くんと会う機会も減って、二人ともそれぞれの未来に向けて頑張っていた頃。

相変わらずモテると有二ぱぱから時々聞いていたな…。

そんな頃に再会した濠。

…体中が震えて嬉しくて。
もう何も見えない考えられない欲しくない。

生まれてきて、今生きてて良かったって事しか考えられないあの時。

あの時から私の未来は大きく変わってしまった。

濠が全てだと思える幸せな日々の始まり。
私が望んで探して待っていた濠との生活は思ってた以上に甘くて暖かくて…溺れきった私の日々。

そんな私の過ごした時間のどこかから、玄太くんが私を想ってくれる時間が始まったって事を…
悲しいくらいに鈍感な私はようやく気付いた。

長い付き合いなのに。
濠と再会する前から私を大切にしてくれてたのに気付かなかった。

鈍感なんていう逃げ道でしかない言葉で片付けるのが申し訳ないくらいの痛みが溢れる。

絶えず彼女がいたのに、いつから私に特別な感情を抱えていたの…?

飄々と私を見守ってくれる家族みたいな感覚に慣れてた私は、どれだけ玄太くんを傷つけてきたの…?

そして…今。

今でも玄太くんの心は私を想ってる…?

どれだけ考えてもたどり着かない答えを探して。
小さいため息をつくのにも罪悪感を覚えて。

玄太くんと私の過去を思い返さずにはいられなかった。

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